会計 は、
・売上は順調に上がっているけど、預金現金残高は増えないもしくは減ってる
・不自由はないが成長もストップし業務がマンネリ化したなと感じている
・とにかく赤字から黒字へ転換させたい
といった問題意識を持っている経営者には重要な数値です。
この記事を読んで頂くことで会社が次のステージに上がるためには、経営には 会計 が重要であることを学べて、会計を経営に活かす方法が身につきます。
会計を見たって、営業しなければ売上は伸びないから必要ないと思われる経営者は多いと思います。確かに会計を見ても売上は伸びません。
会計で重要なのは、売上を生み出す基になったコストを数値で把握し、「これだけ売り上げた結果、いくら儲かったか?さらに儲かるために何ができるか?」を知ることです。
会計には売上こそパッと見てわかるものの、それ以下の製造原価、販管費、減価償却費等聞き慣れない単語が並び、とっつきづらい部分もあります。
しかし、会計を見て、自社の状況を理解できることで今の自社に必要なアクションは何か?を特定し、さらに会社が成長してほしいと思いこのページを作成しました。
それでは下記よりご覧ください。
会計 とは誰のためのものか?
なぜ、会社は帳簿をつける必要があるのでしょうか?事業者の義務だから仕方なくつけなければいけないのでしょうか?
会計とは、経営者のためにあります。経営状態を見える化し、経営判断を行う上で、客観的な情報を提供するツールです。
これまでは、なんとなく儲かっていそう、去年よりも注文が多くきているから大丈夫、頭の中で数字は把握しているなどでも問題なかった企業が多いかもしれませんが、コロナ禍になり、いわゆるどんぶり勘定では知らない間に取り返しのつかない状態になる企業も増えてきています。
これからの時代はシビアに具体的に経営状況を把握し、経営判断を行う必要があります。
今の業績は昨年と比べて良くなっているのかどうか、目標としている売上、利益に対してあとどのぐらい必要かといった現状を把握するためには経営状態を計測する必要があります。
会計の何を見ればいい?
利益とキャッシュ(現預金残高)を見ましょう。まずは利益について俯瞰的に見ていきましょう。利益を見る要点は比較することです。次の3つの視点から比較します。
前年の自社との累計実績と、単月での比較
まずは自社の前年と比べて売上げと経常利益は伸びているか、費用は前年と比べ増加、減少している項目はあるか、あればそれはなぜ発生しているかを確認しましょう。それを累計実績と単月での実績両方それぞれで比べてみることで会社が成長しているかどうかがわかります。
目標と実績との比較
年間の目標売上や経常利益を決めていれば、現段階での目標との差異を確認したいと思います。年間の目標を各月に割り振り、現段階で目標に対する進捗を確認しましょう。できたらこの目標は科目単位まで落とし込まれていると、良いです。役員報酬はいくら、人件費はいくらで、接待交際費はいくらでといった具合です。
同業他社との比較
自社の過去や目標と比較して良い数字だったとしても、同業他社と比較した時に自社はどのあたりにいるか、把握することは重要です。業種によって利益率が違っていたり、傾向があるため同業種の他社と比較することが重要です。⇨ご参考に業種別の財務分析のポイント/業種別の特徴を踏まえて解説
統計データは日本政策金融公庫、中小企業庁等様々な機関から提供されていますので、経営指標と検索してみて下さい。中でもおすすめは令和元年度業種別経営指標 - 財務診断研究会です。貸借対照表、損益計算書の統計が出ており、エクセルで提供されていますので、編集作業に役立ちます。
キャッシュフローの確認
利益は出ているのに、手元にキャッシュ(現預金残高)がない・・・といった現象が発生することがあります。利益とキャッシュの動きは一致しません。
業種にもよりますが、仕入れ先であれば月末までに発生した仕入れ額をまとめて翌月の○日に引き落としをする、売上に関しても同様にまとめて支払い、入金が発生します。
売上げは取引が確定した段階で、お金は実際に振り込まれた、振り込んだ段階で動きますので、利益とキャッシュの動きは違ってきます。
そのため、経営者は利益の状態だけでなく、キャッシュの流れ=キャッシュフローについても把握する必要があります。こちらは会計システムやエクセルを活用し作成されます。
キャッシュがあれば経営は続けられます。キャッシュの動きには細心の注意を払いましょう。キャッシュが不足するようであれば、売掛金の回収を早める、買い掛け金の支払いを遅くするなどの打ち手を検討しましょう。
リアルタイムな帳簿作成が会計活用の要になる
会計を見ることで、自社の利益とキャッシュを把握することの重要性を感じて頂けたでしょうか。これらをいざ見てみようと思って頂けたなら幸いです。
しかし、ここで1つ重要なポイントがあります。
帳簿を作成して経営状態を計測しても、半年前の帳簿では経営判断には役立ちません。前月、さらには前日の業績が把握できるよう、日々帳簿を作成して初めて経営に役立つ会計数値になります。
では、どうすれば日々記帳する体制を無理なく整備することができるようになるでしょうか?その方法を次回の記事で紹介します。
※余談ですが、会計の誕生した歴史について説明されている記事もありますので良かったら参考にしてみてください。